世界のコミックス — 江戸時代の草双紙の視点から
- 日時
- 2023年3月9日(木) | 9:00 - 10:00 (JST)
- 会場
- Zoom Webinar
- 言語
- 日本語
- 登壇者
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- アダム・L・カーン 東京大学大学院人文社会系研究科 日本語日本文学(国文学)
- 司会
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- 佐藤 至子 東京大学大学院人文社会系研究科 准教授
- イベント概要
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この講義では、現在私が取り組んでいる、赤本・黒本・青本・黄表紙・合巻のジャンルの代表的な作品の翻訳と注釈からなる草双紙英訳作品集(全3巻、計1500ページ・Routledgeから出版決定)についてお話しします。草双紙の特徴の1つは自己言及性、つまり作者が作品中でその作品に言及することです。コミックスを「文字と絵が混在している作品」と定義した場合、面白いことに、自己言及性は島国であった江戸時代日本の草双紙だけでなく、時や場所を超えた、世界の様々な地域のコミックスにも見られます。この偶然にも見える現象への説明を考える中で、世界のコミックスへの理解をさらに深めることをこの講義の狙いとします。
- 登壇者について
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アダム・L・カーン (Adam L. Kern)氏:米国生まれ。ハーバード大学日本文学PhD。ウィスコンシン大学マディソン校アジア言語文化学部の日本文学・視覚文化学教授。高校時代に埼玉県でロータリークラブ留学。これまでに、京都大学国語国文学部(文部省大学院研究生)、国文学研究資料館(客員教授)にも所属。現在、東京大学文学部で客員研究者(フルブライト研究員)。主たる著書として、Manga from the Floating World: Comicbook Culture and the Kibyōshi of Edo Japan (Second Edition) (Harvard University Asia Center, 2019)、The Penguin Book of Haiku (Penguin Classics, 2018)、共編著のA Kamigata Anthology: Literature from Japan’s Metropolitan Centers, 1600-1750 (Hawaii 2020)がある。