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HMC-TCJS Joint Seminar Series 道元の思想について

日時
Thursday, 3 March 2022 | 9:00 - 10:00 (JST)
会場
Zoom Webinar
言語
Japanese
登壇者
  • 頼住光子 東京大学人文社会系研究科 教授
司会
  • 白波瀬 佐和子 センター長
イベント概要

「日本思想史上、最高の哲学者」とも言われる道元(1200~1253)の主著『正法眼蔵』は、難解をもって知られている。その難解さは、道元が表現しようとする世界のありようが、われわれが経験する日常的なそれを超えている、ということに淵源する。道元は、日常的世界、つまり、自明なものとして出来上がってしまい、われわれの思考や表現の無意識の前提となっている世界に対する理解を、根本的に覆し否定することを通じて「さとり」の世界を指し示そうとしている。講義では、このような「さとり」の世界について、また、「さとり」を成り立たせる自己や世界の構造について、『正法眼蔵』を手がかりとしながら解明を試みたい。

登壇者について

頼住光子(よりずみ・みつこ)
1961年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。倫理学・日本倫理思想史・比較思想専攻。東京大学大学院人文社会系研究科教授。博士(文学)。『日本仏教を捉え直す』(共著、放送大学教育振興会、2018年)、『さとりと日本人』(ぷねうま舎、2017年)、『正法眼蔵入門』(角川ソフィア文庫、2014年)、『道元の思想』(NHK出版、2011年)他。