センター概要
東京大学現代日本研究センターは、2020年7月に新しく設立された組織です。本センターでは、現代日本を一つの共通項として、現代社会の諸課題のメカニズムの解明をテーマに、分野横断的、かつ、グローバルな相対的視点からの研究を推進します。そして、その学術成果を広く国際的に発信し、本学における研究・教育の発展のみならず、よりサステイナブルなグローバル社会の実現に向けた研究成果へと発展し、活発な国際的共同研究が展開されるプラットフォームを構築します。
以上、本センターでは、日本に関連する文・理の壁を超えた広範囲な研究分野からのアプローチを歓迎し、挑戦的な研究を支援し、次世代育成に努めます。
重点ミッション
- 日本社会の検討を通じた、既存の価値、評価基準への挑戦
- 未来志向型の人文学・社会科学の文理融合型研究の支援
- 現代日本研究におけるグローバルな視座の強化

研究プロジェクト
21世紀の日本政治
グローバル化が進行し経済システム、社会システム自体が変容し、大きく変化する地政学の中で日本の位置づけが変化してきた。そのような中、日本経済、日本政治、さらには日本社会のあり方を検討し、再考する。
東アジアにおける人口と不平等
日本は1970年代から少子化が継続し、いま最も高齢化した超高齢社会である。少子化と長寿化、さらにはその背景にある家族の問題や教育格差、福祉政策を含む社会保障制度に関するあり方など、格差・不平等の観点から社会人口学的実証研究を進めていく。また、EBPM(Evidence-Based-Policy-Making)に関連する政策研究についても積極的に関連づけていく。
日本のジェンダー
日本はジェンダー格差が極めて大きい国である。1950年代、60年代、奇跡的ともいわれた経済成長を成し遂げた国であるにもかかわらず、男女の賃金格差は国際的にも大きく、最終的な意思決定を行使する女性リーダーの割合は極めて低い。ジェンダーによって大きく異なる家庭内の役割期待と役割の担い手構造に根本的な変化が認められない。このような状況に対して、研究者のみならず広い分野からのステークホルダーと議論し、研究を進めていく。
人文学との連携
日本研究における人文学分野での国際発信を強化するため、東京大学ヒューマニティーズセンター(HMC)と協力して共催セミナーの開催を実施していく。